私が心理的安全性を重視するきっかけ
今回は、私のマネジメントの基礎、心理的安全性についてお伝えします。私が以前務めていた職場ではパワハラが蔓延していました。蔓延していることにも気づかずに、強いアップダウンの指示が横行する職場でした。更には、社員の意見も理不尽な都合によってなかなか通らず、意見も言えず、皆のモチベーションも下がる一方という雰囲気でした。
そんな雰囲気に私自身も耐えられず、職場を移ったのですが、新たな職場では支店のリーダーとして抜擢されてしまい、チーム作りを1から行うという状況になりました。
このままいくとパワハラ職場を作ってしまう。
社員にとって最適の職場を作るんだ
皆の力が十分に発揮される職場にした上で生産性を上げるんだ
そんな時に出会ったのが本書、”心理的安全性のつくりかた”(石井遼介さん著)です。今回はこの心理的安全性についてお伝えします。
ではいきましょう!
マネジメントとリーダーシップの違い
そもそもマネジメントとリーダーシップの違いとはなんでしょうか?
いくつかの考え方があると思いますが、私は以下のように捉えています。
リーダーシップ・・ゴールを指し示すこと
マネジメント・・ゴールに行く手段を考えること
例えば山登りを想像して下さい。
”あの山に登ろう!あの山の頂上に登ろう”
と決めることがリーダーシップです。
そしてその頂上に向かう際に
”木を切り倒していこうか”
”ロープウェイに乗っていこうか”
”この時期だと服装はどうしようか”
”食料はどのくらい必要なのかな”
”一緒に登るA君は不安じゃないかな?”
と考えることがマネジメントです。
大きなマネジメントから、メンバーの体調管理まで、詳細に至りますね。
マネジメントとリーダーシップについてはまたいつかお伝えできればと思いますが、今回はこのマネジメントの部分に焦点を当て、更にその基礎である心理的安全性の重要性をお伝えできればと思います。
心理的安全性とは
ここに私はいて安全なんだ。ここに安全な私の居場所がある。何事にも脅かされることはないし、新しいことにも挑戦できる。
という概念だと私は捉えています。
心理的安全性がチーム構築に最も大切な理由
それは、チームの力を最も発揮することができる考え方の一つだと感じたからです。先述したように、以前はひどい職場にいたことから、いかにメンバーが個々の力を発揮することが出来るかということに焦点を当てていました。
次は本書を読んで、心理的安全性が保たれているのかのチェクポイントをあげていきます。
■心理的安全性が保たれている空間にはこの4つが守られている
1.話しやすさ
2.助け合い
3.挑戦
4.新規歓迎
何にせよ大切なことは上記の4つだと感じました。
心理的安全性が保たれている空間は、お互いが話しやすく、助け合うことができ、自分が挑戦でき、新しい考え方を受け入れることが出来る空間ということだと考えることが出来るようになりました。
確かにそうですよね。自分が何か言えば、理不尽なことを言われるのでは・・と感じたり、誰も助けてくれない空間にいたいとは思わないし、挑戦して鼻で笑われる職場でモチベーションは上がらないし、新しい意見を言えば跳ね除けられるという状況ではやる気も上がらないでしょう。
この条件が全て保たれていない職場・・あなたにも身に覚えがありませんか??
心理的安全性を構築する4つのポイント
そこで上記4つを構築する上で大切なポイントは何かと考えたところ、以下の4つがポイントではと私は感じています。
①心理的安全性のもと、なんでも言い合える雰囲気を
これはイメージしやすいことだと思います。何でも言える、自分の意見が邪険にされない、認め合える、というループが出来上がると、どんどんチーム内の発言が多くなっていきます。全て正しい発言という捉え方ではなくて、全体の3割ぐらいの発言や意見を取りまとめながら進んでいくイメージでしょうか。何よりも自分の意見が大切にされている、自分はここにいていい存在なんだとメンバー全員が感じられるようにしていきたいと考えています。野球バッターは3割で一流ですからね。
②物言える雰囲気を作る
これは①と似ていますが、”それ違うんじゃない?”という意見でさえも、受け入れ合える関係ということです。人は誰しも反対意見を言われると気を害してしまう生き物です。ですが、何を言っても私たちは大丈夫という真の安全性が保たれていると、このような意見ですら重宝されます。
安全性が保たれておらず意見を言うだけでは、全く響かない意見も、チーム間で心理的な安全性が日々保たれていると、それは生産性爆上がりのきっかけを生むことだと感じています。
③柔軟性を育む土壌を作る
これは挑戦や新規歓迎の概念に通じることですが、どのような意見もポジティブに受け入れるポイントになります。○年目の意見だから・・と言ったり、この仕事は何も知らないくせに・・何て言うのは、完全に時代遅れですね。メンバーのそれぞれの意見を柔軟に受け入れていく土壌を改めて作っていこうと思いました。
④感謝すると、チームが活性化する
何気ない日々の挨拶や、その人がやってくれた諸々を見つけ、認めると言うことはその人の心理的安全性を高めていく重要なポイントだと感じました。さらに認められた人がその他のメンバーを認め、互いに認め合っていき、チームが活性化していく・・
ああ、理想の職場。
最後に柔軟なリーダーになるためのポイント3つをまとめていきたいと思います。
柔軟なリーダーになる3つのポイント
心理的安全性を確保するためには、リーダーたるもの柔軟な人物でなければならないと感じました。その上でどの山に登るのかと言うことを決めて指し示さなければいけません。
①変えられないものにこだわらない
自分の力ではどうしようもないものはたくさんあります。私一人の力では法律は変えられませんし、目の前のあなたの考え方も変えることはできません。自分自身で変えられるものと変えられないものを見極め、変えられないものにいつまでも拘らないようにしていきたいと感じています。
②大切なものに向かっていく
本当にリーダーとして向かっていきたいものは何でしょうか?私も心理的安全性を基盤にチームで向かっていきたい目的があります。そしてそれは本当に大切なものでしょうか?自分自身自問自答しながらも、これからも精進していきたいと思っています。
③マインドフルに見極める
最後に①②の見極め方です。他の雑念に囚われず、本質を見極めることがとっっても難しいのですが、これからも気をつけたいと感じました。マインドフルネス、実践していきたいと思います。
まとめ
いかがでしたか?今回は本書”心理的安全性のつくりかた”(石井遼介さん著)を読んでの感想をまとめながら、自分の考えを整理させていただきました。本当に善い職場とは・・と考えるととても答えを出すことが難しいのですが、私は本書を参考に素敵な職場をこれからも作っていきたいなと感じています。
今回あげたポイントだけでなく、具体的な指標や概念そして心理的安全性とは何かについてもっと詳しく載っていますので、少しでも興味がある方は、是非ともお手にとってご確認下さい。一緒に素敵なチーム作りをしましょう!